沖縄のソウルフードである沖縄てんぷらは、ネタに魚やイカなどが入っていることもあって、漁港近くのてんぷら屋が美味いのが定説。たまたま魚釣りに行った読谷村の都屋漁港で、とんでもなく美味い魚てんぷらを発見!
都屋漁港の朝の海はとんでもなく綺麗だった!
雲がどことなく多いけれど、天気が良かった12月某日のこと。朝5時に国頭村のあたりで釣りをしようと思っていたのですが、思わぬアクシデントで起床時間が朝6時。「これでは那覇から国頭村まで釣りに行くのは無理だね」と諦め、風を避けるために東海岸沿いの漁港を狙ってうろうろしていると、小学生の娘が一緒の私にとって、格好の漁港を発見!
安全に釣りができるポイントを探そうと、漁港の中の方に入ってみると、とんでもなく美しい景色が…。
この景色を見た時点で、すでに達成感が得られた私。そして、「ママ、早く釣ろうよ!」と催促する娘ちゃん。
「まってろよ!ちょっと準備するからさ!」
取り出したのは、週末になると24時間営業の某釣具店で購入した冷凍の沖アミ。あとは、店員さんに勧められてかった300円のエサ。
日も上がって雲がとれてきたので、さっそく釣り開始!朝7時を過ぎたばかりだというのに、すでに周りは先客だらけ。邪魔にならないように、比較的浅い漁港の入り口に陣取ってみました。
お腹がすきすぎて買った沖縄てんぷらがメチャうまかった!
娘ちゃんとの魚釣りは、娘ちゃんが飽きたら終了。子供なんてものは、魚が釣れているうちは喜んで釣り竿を垂らしてくれますが、釣れなくなった途端興味がない…。そりゃあ気持ちもわかるけど、「せっかくエサを買っちゃったから、頑張って」と励まし、なんとか3時間。
「ママ、お腹空いた」
そりゃそうかと思ったものの、漁港の周辺にコンビニなんてない。まして、もう少しだけ釣りはしたい…。仕方なく目を向けた先にあったのが、食堂ののぼりがたてられた建物。同じ漁港内にある食堂のようなので、おにぎりがあればいいかと思い、立ち寄ってみることに…。
漁港の中にある食堂とは思えないほど、広くてきれいな建物。そこの1階から、ものすごく良い匂いがします。誘われるままに中に入ると、沖縄てんぷらコーナーが…。
決して愛想がよいとは言えないスタッフですが、あまりにも忙しそうにしているので、とりあえずどうやって頼めばいいのかを確認します。どうやらこちらの沖縄てんぷらは、注文を受けてから揚げるスタイル。時間がかかりそうですが、値段もすべて1個60円だし、今さら車を出してコンビニにはいけそうにないので、言われた通りに注文。
ついでに店の中を見回すと、そっちの方が凄かった!
そのあたりのスーパーだったら、どれも400~500円はしそうな刺身たちが、どれを見ても全部300円!300円で、新鮮な味や貝、浜値が食べられる贅沢って何?
こっちも、1カップどれでも300円!大ぶりの海老が2匹入りのものだけでなく、艶々のイクラに黄金色のウニ。これがどれでも300円ってどんな世界なんだ?残念だけど、魚釣りの最中にこのうまそうな刺身たちは食べられない!本当に、本当に残念だ!
でも、やっぱりこれだけ安くて量が多いと、お客さんたちもすぐ食べたくなるようで、すぐそばにはわさびもあるし、醤油や割りばしもお好みでどうぞというスタイル。
店内では食べられませんが、外には大型のベンチもあり、ここなら店で買った魚やてんぷら、その他の総菜を食べてもいいらしい…。至れり尽くせりです。
もちろん、新鮮な魚を丸ごと買うこともできます。なかなかの大迫力で、「もしかして大物を釣ったらこんなサイズのものが釣れるのかしら」と淡い期待をしてしまいます。
この建物は、実は2階建てになっていて、1階では、てんぷらや刺身、お総菜や土産物などが販売されているのですが、2階は「海人食堂」といって地元ではかなり有名な食堂があります。
1階で購入した魚を2階で調理して食べることもできるので、その食堂を目当てに訪れるお客さんの姿もたくさん見られます。たまたまここに訪れた時は日曜日だったので、外国からの観光客の姿もたくさんありました。
釣りの格好をした私と娘に対し、バッチリおしゃれしている観光客。このどう見てもミスマッチな風景を、お店の人たちはどんな気持ちで眺めているのかなぁと思いながら、静かにてんぷらが出来上がるのを待っているのでした。
「できましたよ~」
呼び出されて慌ててレジに向かうと、ホッカホカの沖縄てんぷらが!
あまりの空腹のため、とりあえず二人でベンチに座って食べると、そのうまさに大興奮!
外はカリカリで、中はモチモチ。揚げたてだからどれもアチコーコーで、絶妙な塩加減がたまらない!これまで、奥武島のてんぷら屋が一番だと公言していた私ですが、それをはるかに超えるうまさ!食べられるまでにある程度待たされるのは仕方ないですが、確実に揚げたての沖縄てんぷらが食べられるのだから、差し引いたとしても文句がない!
このほかにも、子供の顔と同じ大きさの巨大モズクてんぷら(60円)も購入したのですが、これは、写真を撮ることを忘れて完食…。ごめんなさい。うまさは保証します。
時間に余裕があるなら海人食堂もおススメ!
お腹に満たされた私と娘ちゃんは、その後、あと2時間だけ釣りを頑張ることに…。ただ、午後に入ると魚の姿はどこにもなくなり、ただエサをつけて釣り糸を垂らすだけの時間。結局娘ちゃんが2匹と、私が1匹の合計3匹で終了。
小ぶりですが、魚汁にしていただきます。
こっちは、私が釣った「オジサン」。小ぶりだったけど、煮付けにして食べました。
でも、こんな私が釣ったお魚さんたちよりも、はるかに大きく美味そうなのに、那覇周辺では考えられない安さで食べることが出来る都屋漁港にある海人食堂。閉店時間は午後4時までと早いけれど、読谷村周辺で美味い昼ごはんが食べたい人にはぜひおすすめしたいお店です。
読谷村漁業協同組合 海人食堂- 住所:沖縄県中頭郡読谷村字都屋33(2階)
- TEL:098-957-0225
- 営業時間:11:00~16:00
※沖縄てんぷらや鮮魚コーナーは、同じ建物の1階にあります。