全国的にみると地震が少ない沖縄。でも海に囲まれている島だからこそ巨大地震が来れば津波が最も怖い!いざとなったときに慌てないために知っておきたい沖縄の防災マップ・海抜高度マップとは?
沖縄は過去に巨大地震・津波で甚大な被害が出たことがある
沖縄に住んでいると、地震の恐怖というものをテレビの映像を通してしかわからないという人が多いです。それもそのはずです。沖縄にマグニチュード7.4の巨大地震が起きたのは、今から200年以上も前の話。
この巨大地震が起こったのは、1771年4月24日のこと。石垣島の南方40㎞地点で巨大地震が発生しましたが、この時に沖縄を襲ってきたのが大津波です。震源地に近い石垣島では高さ85.4mに達する大津波が発生。
ちょっと想像がつかないレベルなのでイメージがしやすいように言い換えると「約85m=25階建ての超高層マンション」。こうして考えてみるととんでもない高さの大津波が過去、沖縄地方を襲ったということが分かると思います。
もちろん人的被害も想像を絶するものです。震源地に近い八重山諸島では9318名、宮古初頭においても2548名がこの時の巨大地震による大津波によって命を落としました。
地震の防災避難訓練がない沖縄
過去には地震・大津波による甚大な被害を出した沖縄。とはいえその記憶がある人はもういません。地震発生を知らせるニュース速報を見ても、沖縄地方で起きている地震は大きな揺れと感じたとしてもせいぜい震度2程度。小学校でも地震による防災避難訓練などはほとんど行われず、県内で防災頭巾を販売しているスーパーもありません。
でも沖縄は地震だけでなく、そのあとに襲ってくるといわれている津波の方が恐ろしいのです。なにしろ那覇市の中心部では海抜高度が低く、津波が襲ってきた場合真っ先に被害が出る地域でもあるのです。
那覇市は海抜20m以下の危険地帯が多い!
海の近くにある地域の海抜が低いということは想像しやすいとは思うのですが、那覇市の中心地においても海抜20m以下のエリアが全体の半数近くを占めているということはあまり知られていないのでは?
実は那覇市のオフィス街である久茂地エリアや那覇市役所周辺も津波の影響が心配されるエリアとなっています。海から離れているように思われる国際通りの一部も津波の影響があると予測されており、地元住民だけでなく沖縄を訪れる観光客も被災する危険があるのです。
自分が住んでいる場所の防災マップはチェックしておくべき!
地震が少ないとはいえ、ひとたび巨大地震が起きれば巨大津波が襲ってくる危険が高い沖縄。「海から離れているから大丈夫」というのは思い込みであって、離れていても海抜が低いエリアはたくさんあります。
逆に海のすぐそばにあっても海抜が高いエリアもあります。つまり「海からの距離=津波の被害」ということではないのです。
だからこそチェックしておきたいのが、各自治体が発表している防災マップです。自分が住んでいる地域がどのような地域であるかということを知ることが、津波に対する防災対策の第一歩です。
- 那覇市防災マップ
- http://www.gis.city.naha.okinawa.jp/BousaiMap/Start/Init
- 浦添市防災マップ
- http://www.city.urasoe.lg.jp/docs/2017121300023/
- 豊見城市防災マップ
- http://www.city.tomigusuku.okinawa.jp/living/87/1760
- 糸満市防災マップ
- http://www.city.itoman.lg.jp/docs/2013071000013/
- 八重瀬町防災マップ
- http://www.town.yaese.lg.jp/docs/2014042500044/
- 与那原町防災マップ
- http://www.town.yonabaru.okinawa.jp/map/
- 西原町防災マップ
- http://www.town.nishihara.okinawa.jp/link/2013_bousai.html
- 宜野湾市防災マップ
- http://www.city.ginowan.okinawa.jp/cms/sisei/emergency/02/bousaimappu.pdf
※その他各自治体で防災マップを作成しています。お問い合わせなどは各自治体防災担当課に直接お問い合わせください。
巨大地震が起きたときはどう行動すべき?
地震の経験が少ない沖縄だからこそ、いざ巨大地震が起きた時にどんな行動をすればよいのかわからないという人も多いはずです。そこで地震が起きた時に覚えておきたい3つのことを紹介します。
ぐらっときたら火を止める
地震による二次災害で最も怖いのが火災です。ですから、ぐらっときたらまずは火の元の始末をすること!これによって火事による二次災害を最小限に抑えることが出来ます。
ぐらっと来たらテーブルや机の下に避難
とにかく巨大地震がおきたら、身を守ることを優先します。本棚や食器棚など高さのある家具も地震によって倒れてきます。また電球・電灯などが地震によっておちてくることもあります。頭を守るためにもまずは身近な机やテーブルの下に隠れ、揺れが収まるのを待ちましょう。
大きな揺れを感じたら急いで高台へ!
巨大地震による津波の危険があります。地震による津波は、強い揺れを感じてからそれほど時間を空けずに襲ってくることが考えられます。まずは急いで高台に避難することが沖縄の巨大地震では命を守る重要なポイントになります。
地震に慣れていない沖縄だからこそ防災マップの確認を!
強い地震があまり起こっていない沖縄では、いざその時が来た時にどのように対応すればよいのか分からずパニックを起こしてしまうことが考えられます。でも周りを海で囲まれている沖縄だからこそ、巨大地震が起きたらとにかく早く高台へ避難することが大切です。