沖縄県那覇市にある世界文化遺産なのに、どうしてなのか、今ひとつウチナンチュになじみがない識名園。入場料400円が、ウチナンチュにとって高すぎるのか。はたまた、炎天下の中、わざわざ庭園を優雅に見て回る気力がないのか。勇気を出して、15年ぶりの識名園に行ってきました。
意外とウチナンチュは知らない識名園の秘密
識名園が、「琉球王朝時代の王様の別宅」ということは、ウチナンチュであればだれでも知っているはず。たしかに、上空からの写真を見ると、「なるほどね」と思います。
でも、琉球王国の王様の別宅って、識名園以外にもう一つあったということ、みなさん知ってます?
残念ながら、もう一つの別宅は現存していません。どんな姿だったのかは想像つかないですが、この場所に別宅が建っていたというのも、なんとなく理解できます。
実は、かつて識名園より先にできていた王様の別宅があったあたりは、今では地元では知らない人がいないといってもよいほど、夜景が美しいことで有名な場所。
そう!那覇市首里崎山町にある、首里カトリック教会のあたりなのです!
この首里崎山町にあった別宅ですが、首里城が王様のお家ですから、ここから見て東側に位置することから「東苑」といい、その後にできた識名園は、南側にあるため「南苑」と呼ばれました。
確かに識名園は世界遺産だ
世界遺産と書かれたプレートって、なかなか意識してみないものだけど、改めてじっくり見てみると、意外とオーラがあるもんですな!
『ユネスコ 世界遺産 識名園』こうも堂々と描かれてしまうと、「入場料400円がもったいない」とは言えなくなってしまいました。いざ!中へ!
識名園は良い意味で思ってたんと違う!
久しぶりに訪れたこの日、最高気温が28℃。歩くだけで、猛烈に汗が出てくるような、そんな昼下がりでした。
ですから、「どうせ暑苦しい風景が続いているんでしょ?」と思っていました。
しかし!
あれ?!なんかイメージが違う?
なにこれ?
天国ぢゃないっすか~?!
道の両サイドを、ガッツリと木で囲むことで、間違いなく殺人的な暑さが広がっているはずの午後3時なのに、道がすべて陰になっています!
だからなのか?マジで涼しい…。
今まで、知らなかったのが悔やまれます。
謎の小屋、発見!もしやこれが別宅?!
入り口から入って5分もしないうちに、謎の小屋を発見!
まさか、これが別宅なのか?
失礼だけど、こんなにショボくていいのか?それとも、これが琉球王朝時代では豪邸と呼ばれていたのか?
王様の別宅は、もちろんこちらではありません。でも、ちょっと中を覗くことが出来ます。
なんか、いい~!懐かしい~!田舎の、おばあちゃんの家に来たみたいです!
なんだか、落ち着きます。昔の人も、畳の上でゴロンと寝転がって、昼寝でもしていたんでしょうか?
想像をしながら建物を見学するのも、なかなか楽しいものです。
なぜでしょうか?外は確実に暑いはずなのに、すっかりそのことを忘れてしまっています。
今度こそ、王様の別宅へ!
と、意気込んだ矢先に、またもや足を止めさせられる場所に遭遇!
なんと、井戸水です。
水が透き通っていて、美しいです。しかも、ちょっぴり手を伸ばして触ってみると、水がとても冷たい!なんだか、とても癒されます。
次こそは…!「識名園なんてただの庭園でしょ?」と、私、ちょっと侮っていました。そのせいで、ここまで歩いてきたのに、まだ、王様の別邸にたどり着きません!
南苑と呼ばれた王様の別宅は、いずこに?そして、ここでもまた、ウチナンチュをうならせるような新しい発見に遭遇するのか?
この続きは、次回の記事【識名園にある琉球王国の王様別宅へお宅訪問】で紹介していきます!