沖縄には様々な島野菜があります。その中の一つに島ラッキョウがありますが、島ラッキョウとラッキョウは違うのでしょうか?調べてみました。
島ラッキョウとは
島ラッキョウは、本土でよく見るラッキョウに比べて、白い部分が小さく、細長い形をしています。本土のラッキョウより香りと辛みが強いです。
ラッキョウの原産地は中国のヒマラヤ地方とされていて、平安時代には日本で栽培されていました。各地域に在来種があります。そのため、島ラッキョウとラッキョウは品種が異なるのですが、島ラッキョウは沖縄の在来種であることが多いです。
沖縄各地で島ラッキョウが栽培されていますが、一番有名なのが伊江島です。伊江島の土が石灰岩の土壌なので、水はけがよく、土が柔らかくて深植えもしやすいことから、島ラッキョウの栽培に最適なのです。島ラッキョウの旬は2月~5月と言われていますが、一年中見かける気がします。
島ラッキョウとラッキョウとエシャレットは同じ仲間!?
島ラッキョウもラッキョウもネギ科ネギ属です。ラッキョウを軟白栽培して若いうちに収穫した葉つきラッキョウをエシャレットと言います。エシャレットは香りも辛みも強くないので、生でも食べられます。エシャレットはフランス料理で使われるエシャロットに似ているので、この名がつきましたが、ややこしいことになっています。
エシャロットは小型の玉ねぎの一種で、フランス料理のソースなどに使われます。
島ラッキョウの栄養
島ラッキョウの栄養で注目されているのは、「アリシン」(硫化アリル)という成分で、ビタミンB1の吸収を助ける働きがあり、疲労回復に効果があります。
血液をサラサラにする効果も期待できますし、食物繊維も豊富なので、整腸作用もあります。また、沖縄では島ラッキョウを食べると「肌がきれいになる」と言われています。やはり、地のもの、旬のものは健康長寿に効果的なので、理にかなっていますね。
4島ラッキョウのレシピ
島ラッキョウとラッキョウの一番の違いは、ラッキョウは漬け物にして食べるのが一般的なのに対し、島ラッキョウは生でも漬け物でも、炒めものや天ぷらにしても食べられることではないでしょうか。 いくつかレシピをご紹介しましょう。
島ラッキョウのおかか和え
材料- 島ラッキョウ
- かつおぶし
- ポン酢
- 島ラッキョウの葉と根っこの部分を切り落とします。
- 皮をむいてさっと水洗いし、水気を拭き取ります。
- かつおぶしとポン酢をかけると生でもおいしく食べられます。
※辛みが苦手な方は、塩もみして1時間くらい置いてから水洗いすると辛みがやわらぎます。
島ラッキョウの塩漬け
沖縄にはもともとお漬物があまりないんだそうです。近年は本土からお漬物が入ってきてスーパーなどでも販売されていますし、牧志公設市場やのうれんプラザの中にはお漬物専門店もあります。どちらかというと、保存目的よりは、味付けのひとつという印象です。
材料- 島ラッキョウ
- 塩
- 島ラッキョウは葉と根を切り落とします。
- 40分くらい水につけておくと薄皮が浮いてきますので、これを取り除きます。
- ジップロックに島ラッキョウと塩を入れて、軽く揉みます。
- そのまま冷蔵庫に入れておきます。1日目はシャキシャキした歯ごたえを楽しめますし、2日くらい経つと辛みがやわらぎます。
島ラッキョウのてんぷら
沖縄県民はなんでも天ぷらにしちゃうの?って言わないでください。後引く美味しさですよ。
材料- 島ラッキョウ
- 卵
- 水
- 小麦粉
- 島ラッキョウは葉と根を切り落とします。水につけておくと薄皮が浮いてきますので、取り除きます。しっかり水気を拭き取ります。
- 小麦粉、卵、水を混ぜ合わせて衣を作ります。
- 島ラッキョウに衣をくぐらせて、高温で揚げます。
- お好みで天つゆ、しょう油などを添えて食べます。
本土ではカレーのお供のイメージが強いですが、沖縄の島ラッキョウはご飯のお供にもお酒のおつまみにもなります。是非食べてみてくださいね。