老朽化による建て替え工事のため令和元年7月1日に仮設へと移転した【牧志公設市場】。仮設牧志公設市場が完成するまでの記録を紹介したいと思います!
にぎわい広場が仮設市場に!シンボルだったガジュマルが…
仮設牧志公設市場が建てられたのは、もとは【にぎわい広場】と呼ばれた広いスペースです。敷地内には久茂地児童館があり、週末になるといろいろなイベントやフェスが行われる広場でした。私の娘が小さい頃、児童館にはずっとお世話になってきました。それだけに広場がなくなってしまうということに正直言って複雑な想いがありました。
にぎわい広場には2本の大きなガジュマルがあります。どちらもこの広場のシンボルのようなもので、樹の下にはベンチ代わりのブロックがいくつもあって日差しをよけてゆんたくするのにちょうどいい場所でした。
でもこのガジュマルの1本は切り取られてしまいます。
「あーなんてこと…」と工事の様子を見ながら思ったのですが、その直後に大型台風が直撃!そのせいでなんと残り1本のガジュマルが根元から横に倒れてしまいます。10年以上このガジュマルを見続けてきた私はその光景にあぜん…。
切り倒されないはずだったガジュマルがこんな状態になってしまい、さすがにショックでした。
基礎工事スタート!近隣住民は騒音との闘いの日々
台風の片付けと同時に始まったのが広場の基礎工事です。にぎわい広場はほぼ一面コンクリートにおおわれているので、まずはこのコンクリートをはがすところから工事は始まりました。
とにかくこの時期はものすごい騒音で、周辺住民は窓を開けておくことが全くできない状態…。窓を閉めていても目の前が工事現場なのでうるさくてちっともゆっくりできません。でももっと大変だっただろうと思うのが、広場のすぐ横にある保育園です。
お昼寝の時間もガガガガガガガッ!ドドドドドドッ!という大音量に加えものすごい振動があります。アパートの中層階に住んでいる私ですらこの時期は一日中イライラしっぱなしでしたから、小さな子どもたちを預かる保育士さんたちはさぞや大変だっただろうな?と思います。
形が見えてきた仮設牧志公設市場
周りを取り囲んでいた高いフェンスが外されたころには、ほぼその形が出来上がっていました。ただ市場のお引っ越しが始まる1か月前でこの段階だったので、正直言って「これって本当に間に合うのかな?」とおもっていました。
でもさすがにこの頃になると、間に合わないとかなんとかいっている場合ではありません。間近に見ていても完成に向けて急ピッチで作業が進められているのがよくわかりました。いろいろな業者が同時に作業をしているようで、空調もなく蒸し風呂状態の仮設市場の中で汗だくになって仕事をしている作業員さんたちの姿がよく見えました。
自動ドアもでき、外のスロープや階段も完成。あとは内装だけなのかな?と思っていると、何やらちょっと違った動きが…。
2階の食堂部分に木の壁がどんどんできていきます。「このまま全体を覆っていけば木のぬくもりを感じる仮設市場になるなぁ」と何となくワクワクしていたのですが、残念…。この木の壁の設置は飲食部分である2階フロアのみでした!
看板が登場!いよいよ完成へ!
すでにほぼ完成しているのになぜか作業用の鉄枠はまだそのままの状態だった仮設市場。その理由は看板の取り付けのためでした。最初に出来上がったのが沖縄では欠かすことに出来ない肉の看板でした。その後次々と看板が設置され、こんな状態に…。
完成した仮設牧志公設市場!
すべてのフェンスや鉄枠が外され完成した仮設牧志公設市場はこんな感じでした。
この頃には移転を予定している市場の関係者も中の様子を見に来ていたりしました。
そして本家・牧志公設市場が移転準備のために閉店した日の翌日。すでに朝7時前から引っ越し作業をする人たちが仮設市場と牧志公設市場周辺にありました。
ありがとう!そしておつかれさま!牧志公設市場
仮設市場の完成までをずっと見守り続けてきた私ですが、それと同時に何かとお世話になっていた古い牧志公設市場がこれから大きく形を変えていくことに寂しさもあります。
でも建て替え工事が終われば、また同じ場所に戻ってくる牧志公設市場。それまでは小さくなってしまったガジュマルと、久茂地児童館で子供たちを見守っていたちょっと不思議なシーサーが迎える仮設市場での営業です。
ありがとう!牧志公設市場!そしてこれからしばらくよろしく!仮設牧志公設市場!