沖縄を訪れる人なら誰でも一度は行く国際通りからすぐのところに情緒豊かな「壺屋やちむん通り」があるのをご存知ですか。散策にぴったりなこの通りをご紹介します。
壺屋やちむん通りとは?
やちむんとは、沖縄の言葉で焼き物のことです。今から約330年前に琉球王府が各地に散らばっていた陶工を壺屋に集めたのが壺屋焼の始まりです。壺屋は良質の土や水が豊富であったこと、港に近いこと、燃料の薪が調達しやすいという条件がそろっていた場所なのです。
今でも井戸を見ることが出来るので、水が豊富であったことは容易に想像できますね。戦火を逃れたため、昔ながらの石畳の道や石垣、赤瓦の屋敷、ウガンジュ(拝所)などが残っています。代々技を受け継ぐ窯元、シーサーや焼き物のお店が軒を連ねています。
壺屋焼とは?
壺屋焼は荒焼(アラヤチ)と上焼(ジョーヤチ)の2つに分けることができます。荒焼は釉薬をかけない陶器や泥釉、マンガン釉をかけて焼いた焼物の総称で、水ガメや酒ガメとして使われていました。 上焼は釉薬をかけて焼き上げる陶器の総称でお椀やお皿などの食器などがあります。日用品以外にシーサーや骨壺なども作られています。
壺屋やちむん通りの見どころ
壺屋やちむん通りのみどころをいくつかご紹介したいと思います。
壺屋焼物博物館
壺屋やちむん通りの入り口には「壺屋焼物博物館」があります。1Fは焼物の歴史についての展示、2Fは壺屋焼の作品の展示と博物館の建設地で発掘されて、切り取ったニシヌ窯をほぼ原位置で保存・展示しています。3Fは企画展示が催されます。
南ぬ窯
壺屋焼物博物館のすぐとなりに「南ぬ窯(ふぇーぬかま)」があります。琉球王府からの拝領窯といわれていて、荒焼専用の登り窯で沖縄県指定有形文化財です。
この登り窯に隣接する「南ぬ窯」は登り窯を見ながら、お茶を飲みながら焼物を選べるお店です。
井戸
今でも現役の井戸もあります。風情がありますね。
新垣家住宅・東ぬ窯
国の重要文化財に指定されている新垣家住宅とその敷地内にある東ぬ窯(あがりぬかま)。新垣家は壺屋陶工の住宅で、東ぬ窯は上焼の登り窯です。数年先ですが登り窯に火を入れて、再び焼物を作ろうという計画もあるそうですよ。
焼物のお店がたくさん
石畳の道の左右に焼物お店が軒を連ねています。いつもたくさんのお客さんで賑わっている「茶太郎」
木彫りのクマが目印の「ヤッチとムーン」。
壺屋焼は手に馴染み、口当たりがいいので、こんなお茶碗でご飯を食べたら、さらにおいしくなりますね。
「guma guwa」はまるでギャラリーのようですね。
壺屋やちむん通りにはスイーツや沖縄そばもある!
歩き疲れたら、雰囲気のいいお店で休憩しよう!
すーじ小(すーじぐゎ)
すーじ小とは細い路地のことです。古民家で壺屋焼の器で沖縄そばやぜんざいを食べることができます。
ぬちがふぅ
元はラジオ局だった古民家で東ぬ窯を眺めながら、琉球料理が食べられます。気軽にランチも出来ますし、夜はおもてなしにもぴったりなコース料理もあります。
ぶくぶく
ぬちがふぅの姉妹店です。ぶくぶく茶やぜんざいなどが味わえます。
壺屋やちむん通りのアクセス
モノレール安里駅、または牧志駅から10分くらいです。歩いたほうが情緒ある街並みを味わえると思いますので、車は近隣のコインパーキングを利用してください。やちむん通りはひめゆり通りからは進入ができず、桜坂方面からの一方通行になっています。
ぜひ、ゆっくり時間を取って、のんびりじっくり器探しをして欲しいと思います。お散歩するだけでも十分楽しい街並みです。