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宮城島で見つけた!【ヤンガー】と呼ばれる隠れたパワースポット

宮城島というと、海中道路の先にある小さな島。宮城島の先にマリンレジャーが有名な伊計島があるため通過するだけという人が多いのですが、そんな宮城島には驚くほど美しい湧水【ヤンガー】があります。

ヤンガーは美しい石積みと豊富な水量を誇る隠れスポットだった!

ヤンガー

沖縄には、様々な場所に「ガー」と呼ばれる泉が各所にあります。ガーは「命の水」とも呼ばれ、その昔水道設備のない時代には住民たちの大切な水資源とされていました。

もともと沖縄には琉球石灰岩と呼ばれる独特の地層があります。琉球石灰岩はたくさんの穴があるのが特徴です。そのため大量の地下水が地表には蓄えられており、それらが自然としみだして川を作りガーが出来ます。

こうした湧水は「ガー」と呼ばれることもありますが、「ヒ―ジャー(樋川)」と呼ばれることもあります。代表的なヒ―ジャーといえば、沖縄本島南部「垣花ヒ―ジャー」があります。垣花ヒ―ジャーは全国名水百選にも選ばれた湧水ということもあり、比較的よく知られています。

ところが宮城島のヤンガーは、地元の人にしかほとんど知られていないとってもレアなスポットです。

実は宮城島は琉球王朝時代から「最も湧出量の多い場所」として有名でした。さらに1849年に地元住民らの協力によって改修工事が行われた美しい石造は、琉球の古い歴史書である『球陽(きゅうよう)』にも記録されています。だからヤンガーは良質な水が豊富に湧き出る場所としてだけでなく、石造建築物としての価値も非常に高い場所なのです。

ヤンガーは規模としてはコンパクトなのですが、構造は2層構造になっています。山から湧き出た水は、水路を通って下段の水場に流れていきます。しかもそこにはたくさんの魚たちが住んでおり、今なおかつての姿をそのままに残していることが分かります。

ヤンガーは飲料水としてだけでなく生活のための湧水だった

湧水

ヤンガーはこの地域に住む人々の飲み水としてだけではなく、生活全般を支える大切な水でした。ヤンガーの脇にかかれていた解説文によると、ヤンガーの水を使って芋を洗ったり洗濯をすることもあったようです。またヤンガーの水で体を洗ったり、ヤンガーから水を汲んで生活用水とすることもあったそうです。

神聖な水

現在でもこの地域の人々にとっては「神聖な水」とされており、ヤンガーの水を産湯に使ったり正月の若水(年が明けて最初に飲む水のこと。1年の邪気を払うといわれているため、沖縄県内では未だにこの風習が根付いている)として使っています。

宮城島のヤンガーは隠れたパワースポットだった

パワースポット

沖縄県内には様々なパワースポットがありますが、宮城島のヤンガーはその中でも「隠れたパワースポット」といえます。かつては人々の生活を支えてきた湧水は、今も枯れることなく変わらず人々の生活を守り続けています。そんな聖なる水に、あなたも出会ってみませんか?

ヤンガー

住所:〒904-2424 沖縄県うるま市与那城上原

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すいか親方
国際通りのど真ん中に住んでいるため、ウチナンチュを見かけるよりも、観光客や修学旅行生と出会うことの方がはるかに多い毎日を過ごしている「すいか親方」です。
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