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沖縄にも電車が走る?

電車

沖縄には電車がありません。モノレールは那覇の一部を走っているだけです。そのため、道路渋滞が激しく問題になっています。そこで沖縄にも電車を通す計画がありますのでご紹介したいと思います。

電車を導入する目的

なぜ、沖縄に電車を導入する必要があるのでしょうか?その目的は以下のようなものがあります。

県内の均衡ある発展
沖縄県内で地域間格差が生じており、沖縄県の那覇市を中心とした県中央部に人口が集中している為、人口の集中を緩和するという目的。
慢性的な道路渋滞の緩和
通勤やレジャーに移動手段が車しかないため道路渋滞は深刻です。
県民及び観光客の移動利便性の向上
車を運転しない高齢者や国際免許を持たない観光客の利便性が向上します。
世界水準の観光リゾート地の形成
観光客の移動範囲の拡大を図れます。
まちづくり
まちづくりへの寄与が期待されます。
  

この目的を忘れてしまうと、ブレてしまうので注意が必要です。

今はルートの選定中です

先日、「おきなわ鉄軌道ニュース」という新聞が郵便受けに投函されていました。それを見ると、今は計画段階のステップ4だそうで、ルート案が7つあげられていて、それぞれを評価している段階です。

ルートの選定は「那覇~名護を1時間で結ぶこと」として、どこの市町村を通るルートにするか、様々な面から評価しています。良いことばかり書いてあるような印象を受けましたが、私は次のことが気になりました。

環境に与える影響はないのか
沖縄は自然豊かなところで、沖縄にしか生息しない貴重な動植物がいます。それらに対する影響はないのでしょうか?環境に影響するからと言って、トンネルを増やすとせっかくの沖縄の美しい風景が楽しめなくなってしまいます。車窓からの眺めは電車の魅力です。
人材・車両はどうするのか?
電車の運転には特別な免許が必要です。今は電車運転の資格を持っている人が沖縄にはいないでしょう。運転手や車掌、メンテナンスをする人材を育成する必要があります。車両は本土の電車ではなく、モノレールタイプを想定されているようですが、運転手や車掌、メンテナンスの面からモノレールタイプの方が有効なのでしょうか?
駅周辺の整備はどうか?
電車が開通した後、それまで車で移動していた沖縄県民が車や自転車で駅まで行って、それから電車に乗り換えることがすぐに一般的に広まるとは考えにくいですが、学生や観光客は乗り継ぐこともあるでしょう。駅周辺のバスやタクシー乗り場、駐車場、駐輪場は整備できるのでしょうか。
採算は取れるのか?
計画としては、2020年の着工を目指しています。工事完了までに10年以上かかると見られています。それから初期投資した金額を回収し黒字になるまで30年以上かかります。時代はどんどん変化していきますが、維持できるのでしょうか?
誰もが便利に使えるのか
利用者を県民中心、観光客中心と偏って考えるのではなく、誰もが便利に使える鉄道が良いと思われます。誰もが使う鉄道でないと利用者が減ってしまって、維持ができなくなると考えられるからです。
貨物は想定されていないのか
人を乗せて運ぶ電車としての導入を検討されていますが、貨物は想定されていないようです。沖縄県内の物流の問題は残ったままになります。

まだまだ先の話しで夢物語のようですが、沖縄の美しい風景を見ながら電車に乗る日が来ることを期待しています。

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