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沖縄が出産率全国1位をキープし続けているのはなぜ?

赤ちゃん

出生率が年々低下していることが全国的に問題となっているにもかかわらず、42年連続で出生率1位を獲得している沖縄。低所得で貧困率が高いといわれているのになぜ沖縄は出生率1位をキープし続けているのでしょう?

「子供は地域の宝」が根付いている沖縄

子供

沖縄では、昔から子どもは地域の宝であるという考え方が根付いています。そのため小学校などの活動にも、積極的に参加してくる地域の高齢者がたくさんいます。もちろんこのような活動は、すべて無償のボランティアです。実際に沖縄に移住して子育て真っ最中の私自身も、こうした沖縄の子育て環境にちょっとびっくりした記憶があります。

一番びっくりしたのが、初めて子供の小学校の授業参観に参加した時のことです。教室にはお父さん・お母さんの姿と同じくらい、おじいちゃん・おばあちゃんの姿が見られます。さらに未就学児の子供から小学校に通う子供のお兄ちゃん・お姉ちゃんの姿まであります。しかも静かに子供の授業を見守るというよりも、子供たちの授業を見ながらみんなで一喜一憂しているような状態…。緊張感が漂う授業参観というよりも、家族や親族がみんなで子供たちの授業を見ながら楽しんでいるというような感じです。

初めて体験した沖縄の賑やかすぎる(?)授業参観の様子に、正直言うと私自身は不快感を持ちました。でもそのことを周りの先輩ママさんたちに聞いてみると、「沖縄では昔から子どもの学校行事は家族や親族がみんなで参加するものなんだよ」といわれ、ようやく納得。

つまり沖縄で「子供は地域の宝」というのは、「子育ては親だけでなく地域みんなで行うもの」という考え方が当たり前のように根付いているようなのです。だからこそ子供の授業参観も、「子供の成長の喜びを一緒に分かち合いたい」という想いにつながっているのかもしれません。こうした沖縄の子育てに対する考え方が分かってくると、最初は不快に思えた賑やかすぎる授業参観もほのぼのとした沖縄らしい風景に思えてきます。

悲惨な戦争を体験したことも出生率1位の要因?

沖縄は、唯一地上戦を経験した歴史を持つ地域です。戦場となった沖縄では、兵士だけでなく多くの民間人も犠牲になりました。敗戦が続き十分な兵力を確保することが困難になっていた状態で強硬突入した沖縄戦では、10代半ばから40代後半までの県民男性が根こそぎ戦場へと駆り出されました。そのため、男性の姿が消えた村もたくさんありました。10代の女学生たちも学徒隊として戦場の最前線に送られ、ひめゆり学徒隊などをはじめ多くの女学生たちも犠牲となりました。

さらに悲惨なことに「敵に捕まる前に自ら命を絶て」という無謀な軍国教育のせいで、多くの民間人が集団自決をしました。ガマと呼ばれる洞窟の中に逃げ込んだことで逃げ場を失ってしまった住民たちは、米兵が投降を促すにもかかわらず「ガマを出れば殺される」と日本兵に言われた言葉を信じてしまい、集団自決の道を選びました。

悲惨な集団自決の現場となった「チビチリガマ」では、総人口194名の集落の大半を占める139名がガマに入り集団自決を図りました。奇跡的に助かった住民もいますが、ガマに入った住民の約6割が集団自決によって命を落とし、さらにその過半数が幼い子供たちであったといわれています。

このような悲惨な戦争体験を持つ沖縄民にとって、新しい命の誕生は失った多くの命に代わる天から授かりもの(宝物)でした。まさに沖縄の黄金(くがに)言葉の一つである「命(ぬち)どぅ宝(命こそ宝物)」につながります。こうした沖縄ならではの考えがあることも、沖縄の出生率が高い背景の1つにあるといえるでしょう。

離婚率が高いのも出産率が高い原因?

離婚

沖縄は出生率が高いだけでなく、離婚率も高いです。沖縄の結婚適齢期は全国と比べても非常に若く、20代前半がピークです。10代で妊娠をきっかけに結婚するカップルもそれほど珍しくはありませんし、若い夫婦の生活全般を両親や祖父母がサポートすることも日常的にみられる沖縄の風景です。

でも20代前半で結婚するカップルの多くは、授かり婚です。これはただの噂ではなく、実際に私が沖縄の結婚式場で務めていたからこそ感じたことです。私が式場で働いていた当時は、出産の前に披露宴を開く授かり婚カップルが3組に1組はありました。

そのため披露宴までの間にお腹がどんどん大きくなったことで予約していたウエディングドレスが着れなくなり、式まであと数日なのに落ち込んですっかりやる気をなくした新婦をなだめたこともあります。中には「どうしてもこのドレスを着たい!」という強気の新婦が、ドレスの背中部分のファスナーを全開にした状態で式に挑むと決めたため、ベールやリボンなどで何とか隠しながら乗り切ったこともあります。

ところがこのようなトラブルを前にしても、沖縄の先輩社員は全く動じません。それどころか「よくあることなんだから、いちいち動揺しないの!」と叱られてしまう始末…。つまり沖縄では昔から授かり婚カップルが多いだけに、こうしたトラブルが起きたとしても専門スタッフからしてみれば「トラブルの内にも入らない」ということらしいのです。

今は授かり婚の場合は出産後に子連れ結婚式を行うことが主流になっているようなのですが、結婚するきっかけは相手の女性の妊娠というケースが多い事に変わりはありません。ところが付き合ってから妊娠・結婚するまでの期間が短いケースも多いため、結婚生活の中で性格のずれや価値観の違いなどから離婚をすることもかなり多いです。

ちなみに離婚率が高いということは、離婚したことが再婚の妨げになるということがほとんどないということ!とにかく沖縄では20代で離婚を経験している人も多く、身近な友人・知人にも離婚経験者が多いため、離婚経験があることが次の新しい恋愛の妨げになることはあまりありません。

さらに言えば授かり婚も多い沖縄ですから、シングルマザー・シングルファザーであることが再婚のハードルになるということも、本州と比べると少ないのが沖縄です。このような環境であることも、沖縄の出生率が高い理由の背景にあるのかもしれません。

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