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国際通りを歩き続けると「愛のシーサー」に出会える

守り神といわれている沖縄のシーサーは、街の至る所にあります。国際通りの入口にも有名なシーサーがありますが、実は国際通りを歩ききった先に「愛のシーサー」と呼ばれている超レアなシーサーがあります。

愛のシーサーは国際通りを歩いた先にいる

愛のシーサー

国際通りといえば、言わずと知れた那覇市のメインスポットです。国際通りは安里(あさと)交差点から久茂地(くもじ)交差点まで約1.6㎞も続く長いメインストリートのことを言います。

終戦直後の国際通りはその他の地域と同じようにすべてが焼き尽くされ、ひどい有様でした。そのためにまずは日常生活に必要なものを揃えるところから始めなければいけませんでした。そこですぐに始まったのが生活用品を売る店が市です。市が始まると市の周りには自然に人が集まります。規模が大きくなると生活用品の店以外にも様々な娯楽施設がつくられました。その代表的な施設が「アーニーパイル国際劇場」です。

ただ「アーニーパイル国際劇場」というと、とっても長い名前じゃないですか?そこでいつの間にか人々の間では「アーニーパイル国際劇場がある通り=国際通り」と呼ぶようになったというわけです。

ちなみに国際通りは修学旅行やバスツアーなどでも必ず立ち寄る場所です。ただし国際通りは片側1車線の狭い通りなので、「牧志駅(通称「国際通りの入口」と呼ばれている場所)でバスを降りて歩いて国際通りを散策しパレットくもじ前で集合」または「パレットくもじ前でバスを降りて歩いて国際通りを散策し牧志駅前で集合」のどちらかになります。

では「愛のシーサーはどこにいるのか?」ということなのですが、実はパレットくもじ前広場(県庁前広場)側にいます。

パレットくもじ

パレットくもじは国際通り・久茂地側入口にある地元のデパートで、この建物の道向かいに広場があり修学旅行や団体旅行の大型バスが待機します。ですからバスで国際通り散策となれば、必ず立ち寄るのがこの場所になります。でもほとんどの人が「集合場所より先には何もない」と思っています。だから「愛のシーサー」はほとんど知られていません。

確かにパレット久茂地の前にあるのは県庁ですし、その隣には那覇市役所しかありません。どちらも観光客にとっては全く縁のない場所なので、その先まで歩いてみようと思わないのは当然です。「もう少し先に何かあるのかな?」と思って少し先を歩いてみても、全身真っ赤な色をしたい怖い顔のシーサーが入口に立つ交番しかありません。

でもその場所こそ「愛のシーサー」が隠れている場所の入口なのです!

愛のシーサー公園

「愛のシーサー」は県内でも珍しい親子シーサーだった

「隠れている」とは言いましたが、一応入口には看板があります。このように「愛のシーサー公園」という看板がパレットくもじ前のバス集合場所のあたりに見えます。この写真の奥に見えるのが国際通りの久茂地側入口なので、国際通りを歩き続けていれば必ず見つかるようになっています。ただ中に入ってみてもなんだか立派なモニュメントが真ん中にあるだけの公園のようにしか見えません。

愛のシーサー

これが看板に促されてはいってきたときに見える景色です。これを見て「何が愛のシーサーなの?」と思うのが普通ですよね?私も正直言いますが、「なんだよ、ただの公園か…」と思いました。

でもさすがに愛のシーサーの顔を見なければ気が済まないじゃないですか?そこで誰もいない公園の中に入って、中央に鎮座しているモニュメントに近づいてみます。

愛のシーサー

普通のイメージだと、公園の入口に入ってすぐに正面を向いたシーサーがいると思うじゃないですか?ところが愛のシーサーは違いました。公園を入って正面に見えるのは、なんとシーサーのお尻!しかも不思議なことにお尻が3つ見えます。仕方なく反対側に回ってみると、ようやくその正体がわかりました!

愛のシーサー

実は愛のシーサーは親子のシーサーだったのです!別アングルから見てみるとこうなります。

愛のシーサー

左側には父シーサーと思われる凛々しいシーサーがまっすぐに正面を見つめています。右側のシーサーは母シーサーなのでしょうか?真ん中で無邪気に遊んでいるように見える子シーサーを優しく見守っているようにも見えます。

公園内には石碑が立っており、愛のシーサーが親子シーサーであることが書かれています。ただ「親シーサー1・子シーサー2」なのか「3人家族の親子シーサー」なのかはわかりません。ちなみにこの親子シーサーは「デイゴの花(沖縄県の県花)と泉で遊んでいるところ」なのだそうです。

この説明を知ってからもう一度愛のシーサーを見てみると、泉の中に親子シーサーがいる意味が分かってきます。

愛のシーサーは超レアなシーサーだった!

一般的に1体または1対で置かれることが多い沖縄のシーサーですが、愛のシーサーは3体という非常に珍しいシーサーでした。しかも「県民から守り神として大切にされているあの怖い顔のシーサーも実は育メンだった」という意外な事実もわかります。

もしも国際通り散策をするのであれば、もう少しだけ先まで歩いてこの珍しい親子シーサーの姿を見てみませんか?

愛のシーサー公園

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すいか親方
国際通りのど真ん中に住んでいるため、ウチナンチュを見かけるよりも、観光客や修学旅行生と出会うことの方がはるかに多い毎日を過ごしている「すいか親方」です。
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