沖縄で「かりゆしウェア」といえば夏の正装として認知されていますが、夏の就職面接時にはかりゆしウェアの着用は合否に関係あるのでしょうか?やはり夏の沖縄でも就職の面接はスーツ着用が良いのでしょうか?
そもそもかりゆしウェアとビジネスは関係あり?なし?
かりゆしウェアは、高温多湿な沖縄の夏を快適に過ごすために作られたシャツのことです。メンズ用だけでなくレディース用もあり、夏になるとオフィス街でも多くのワーカーがかりゆしウェア姿で歩いているのを見かけます。官公庁職員もかりゆしウェアを着用しているケースが珍しくないですから、沖縄では「夏のビジネスウェア」という認識が定着しています。
かりゆしウェアを制服にしている企業も多い
沖縄の県内企業には、かりゆしウェアを制服に指定している企業も少なくありません。かりゆしウェアはスーツ着用時のシャツとは違い、裾を外に出して着用するのが一般的です。また襟元も開いているので、風通しがよく涼しいというメリットもあります。
かりゆしウェアはデザインも豊富で、沖縄の自然や文化をモチーフにしたデザインは観光客にも人気です。そのため夏の制服としてかりゆしウェアを採用している企業は多いですし、県内の有名高級ホテルでもかりゆしウェアを制服に取り入れているケースも目立ちます。
正装が定番のお葬式でも今やかりゆしウェアが定番
季節を問わず正装が基本のお葬式シーンでも、沖縄ではかりゆしウェアが定番になっています。もちろんお葬式シーンにはビジネスシーンのようなカラフルなかりゆしウェアはNGですが、喪服用かりゆしウェアであればマナー違反にはなりません。その点でいえば、かりゆしウェアは「夏の正装」といえるでしょう。
夏の就職面接にかりゆしウェアは良いの?
沖縄ではビジネスシーンや冠婚葬祭でも夏のかりゆしウェア着用は許容範囲内とされていますが、就職の面接になると少々事情が違うようです。
表向きは「かりゆしウェアOK」だが…
就職の面接の際に「ビジネススーツ着用」という指定は特にないようです。指定がなければ正装として認識されている服装をすれば、基本的に問題はないといわれます。
かつて筆者もある企業の就職面接を担当していましたが、面接の合格ラインは「総合判断」でしたので、かりゆしウェアを着用していた時点で不合格を出すということはありませんでした。ただしこれはあくまでも「表向き」な発言です。
かりゆしウエアは「夏の軽装」として定着している
かりゆしウェアは沖縄県が観光業を盛り上げる一つのアイテムとして推奨しているため、ビジネスウェアとしてワーカーが着用することは特に問題ありません。また冠婚葬祭においては「夏の正装」として定着していますから、かりゆしウェアを着用してもマナーを指摘されることは少ないでしょう。
ただしビジネスでもフォーマルでも、かりゆしウェアは一般的な正装(スーツ)と比べるとややカジュアルな印象です。年々少しずつ着用者が増えているとはいえ、かりゆしウェアが「夏の軽装」であることに変わりはありません。そのためスーツとかりゆしウェアを比べた場合、「フォーマルな印象を受けるのはどちらか」と質問すれば、ほとんどの沖縄県民が「スーツ」と答えるでしょう。
かりゆしウェアを面接で着用するならそれなりの覚悟が必要
かりゆしウェアで就職の面接を受けるのであれば、「なぜかりゆしウェアを着てきたのか」という質問は避けられないと覚悟しておきましょう。
筆者も面接官としての経験がありますから、そのようなシーンに遭遇した場合は同じ質問をします。その際にあなたにスーツではなくかりゆしウェアを選んだ明確な理由があれば、かりゆしウェアで面接を受けても合格する可能性はあります。
ただし「かりゆしウェアだからプラス評価になる」ということは期待できません。やはり第一印象が面接の評価では大きいですから、スーツ着用者が多い中であなただけがかりゆしウェアを着用していれば、その時点でプラスに評価される可能性は低いです。
夏の面接でもスーツ着用がおすすめ
沖縄では夏の正装として定着しつつあるかりゆしウェアですが、就職面接時の服装としてかりゆしウェアを着用することがプラスに評価される可能性は極めて低いです。面接は第一印象が悪ければその時点で落とされることも少なくありませんので、少しでも良い印象になるようスーツ着用で臨みましょう。