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沖縄の水は硬いって本当?

水道水

沖縄に旅行に来て、水道の水を飲んだらお腹壊したって経験はありませんか?それは、沖縄の水が硬い(硬度が高い)からだと言われていますが、本当でしょうか?那覇市上下水道局のHPで確認してみました。

沖縄の水の硬度

硬度とは水中に含まれるミネラル成分のうち、カルシウムとマグネシウムの量を対応する炭酸カルシウムに換算したものです。水道水質基準は「300mg/L以下」と設定されていて、一般に硬度の高い水を「硬水」、低い水を「軟水」と呼びます。実は「硬水」と「軟水」に明確な基準はないようですが、WHO(世界保健機関)では以下の4つに分類しています。

0~60mg/L未満軟水
60~120mg/L未満中程度の軟水
120~180mg/L未満硬水
180mg/L以上非常に硬水

大雑把に言うと 「120mg/L」が区切り、ということになります。

硬水・軟水の特徴

硬水、軟水の特徴は、どういうものでしょうか?

硬水
  • 口当たりが重く、硬いので、飲み込みにくい
  • お腹が緩くなることも
  • 髪がバサバサになることも
  • 石鹸の泡立ちが悪くなる
軟水
  • まろやかで飲みやすい
  • 和食の調理に向いている

日本の水は軟水が多い

日本の国土の全表土の1/3は火成岩土壌でできているので、カルシウムが少なく、ほとんどが軟水となります。沖縄本島は、中・南部の地域が石灰岩層から形成されていますので、その地域の井戸水や地下水は硬水になります。

那覇市の水道水は?

那覇市の水道水は西原浄水場と北谷浄水場から送水されています。西原浄水場に比べ、北谷浄水場の水の硬度が高くなっています。そこで、北谷浄水場に「硬度低減化施設」を設置し、硬度の低い水源を取り入れることで、硬度を下げています。平成4年には180mg/Lを越えていましたが、平成29年2月の検査では那覇市内でも地区によって変動はありますが、高度は32~80mg/Lになっています。

となると、那覇市は軟水と判断できますね。でも、サントリーの「南アルプスの天然水」の硬度はHPによると「30mg/L」となっていますので、硬度がやや高めの軟水ということでしょうか。となると、水質基準の300mg/Lはどれだけ硬いのでしょうか。

貯水タンクにも問題がありそうです

そうなると、水が硬いと感じているのか、水が美味しくないので硬いせいだと考えているのか・・疑問になってきます。私が沖縄に引っ越して、驚いたことのひとつに、貯水タンクがあります。沖縄ではマンションだけでなく、戸建て住宅でも、ほとんどの建物の屋上に貯水タンクを設置しています。

タンク

これは、沖縄には大きな川がないので、梅雨に十分な雨が降らなかったり、台風が来ないと、すぐに水不足になってしまい、断水してしまうからです。(近年では、ダムも増えたので、本島では断水はしていないそうです。)

貯水タンクは、建物所有者が管理することになっていますが、メンテナンスが行き届いているとは言い難いです。メンテしているの見たことないですし。メンテナンスを怠ると、藻が発生したり、鳥やネズミなどの死がいが入ってしまうことがあります。そうなると、美味しい、マズイの味の問題ではなく、健康被害の恐れもあります。

マンションの場合は管理会社に、賃貸住宅の場合は大家さんに相談して年に1度は清掃・点検をしてもらいましょう。

カルキ臭も気になります

水道水のカルキ臭は、残留塩素が原因です。日本では、水道法により、塩素消毒が義務付けれれていて、「蛇口において」残留塩素を0.1mg/L以上保持することが定められています。

この「蛇口において」がクセものです。浄水場から遠いほど、塩素がたくさん必要になるわけですから。カルキのにおいは衛生上安心して飲めることを意味していると言われても、においが気になったり、味が良くないと感じることもあります。その場合は、水道水を3~5分程度沸騰させ続けると、残留塩素を取り除くことができます。(消毒効果がなくなっていますので、早めに飲み切りましょう。)


水道水は「安全」が優先されていて、「味」は後回しになっていると言えるでしょう。水道水は洗濯やお風呂などの生活に使用して、飲み水は「ミネラルウォーター」や「ウォーターサーバー」を利用するなど、使い分けが必要と言えそうです。

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