「初日の出を拝むとさまざまなご利益が授かる」といわれるため、初日の出の人気スポットには毎年多くの人が訪れます。沖縄は周囲を海に囲まれているので、初日の出におすすめの場所は海の近くが多いです。そこで今回は定番スポットと併せて、運気アップの初日の出おすすめスポットも紹介しましょう。
初日の出詣に適している場所の条件とは?
沖縄のおすすめスポットを紹介する前に、初日の出詣に適している場所の条件をおさらいしておきましょう。そもそも新年に日の出にむかって手を合わせる初日の出詣の習慣は、日本古来のものです。日本では、年の初めに正月の神様である歳神様を自宅に招き、福を授けていただくという習慣があります。
歳神様は年越しと同時にやってくるのではなく、初日の出と共にやってきます。つまり初日の出詣は、歳神様をいち早くお迎えし、福を授けていただくことが目的です。
どこでお迎えしても歳神様はやってくるのですが、少しでも早く歳神様のご利益に授かるため、山の上から初日の出詣をするのが良いともいいます。また沖縄では山を神域と呼び、神様への祈りの場としてきました。そのため絶景スポットも良いのですが、山の頂上も初日の出詣におすすめです。
おすすめスポット①辺戸岬
沖縄本島最北端にある辺戸岬は、断崖絶壁から初日の出詣ができるおすすめスポットです。たどり着くまでが大変ですが、波と風の音だけがあたりに響く中、水平線のかなたから姿を現す初日の出は神々しいとしか言い表せません。
また辺戸岬は北の竜神が祀られている場所で、竜神のパワーを体に取り込むことができる聖地としても有名です。辺戸岬には無料の駐車場とトイレが完備されているので、余裕をもって早めに辺戸岬に到着し、ひと休みしてから初日の出詣をするとよいでしょう。
おすすめスポット②首里城
首里城は琉球王国の象徴として有名な場所ですが、いにしえから受け継がれる琉球神道の中核地でもあります。
敷地内には数多くの御嶽(拝所)がありますが、その中でも別格とされているのが「首里森御嶽(すいむいうたき)」です。
琉球神話では「琉球の神が作った聖地」されており、琉球国王も首里城から出るときには必ず拝礼のために立ち寄ったといいます。
那覇の小高い山の上に立つ首里城ですから、首里城の周囲から初日の出詣をすれば、歳神様のご利益と琉球の神様のご利益を同時に授けていただけることでしょう。
おすすめスポット③城山
本部港から船で渡る伊江島には、通称「たっちゅー」と呼ばれる城山があります。美ら海水族館がある海洋博公園からもその姿を見ることができる城山は、海を見渡すことができるうえに、山の上にある絶景スポットなので、初日の出詣に適した場所の条件をすべて満たしています。
城山は岩山なので足元には十分気を付ける必要がありますが、山頂から見る初日の出は「美しい」という表現がぴったりです。なお遮るものが何もない山頂なので、十分に防寒対策をして参拝するようにしましょう。
おすすめスポット④浜比嘉島
沖縄本島中部と周辺離島を結ぶ海中道路を使って渡ることができる離島・浜比嘉島は、別名「神の島」と呼ばれる有名なパワースポットです。
浜集落と比嘉集落の2つで構成されている浜比嘉島は、琉球開闢の祖として有名な女神・アマミキヨと夫である男神・シルミキヨを祀る拝所が至る所にあります。島のどこにいても海の気配を感じる浜比嘉島は、観光スポットとして有名ですが、人込みはほとんどなく島全体はとても静かです。
おすすめスポット⑤東埼
日本最西端にある与那国島は、日本で一番遅く初日の出が見られる場所でもあります。与那国島ものどかな雰囲気が魅力の島で、美しい海岸から初日の出詣をする人も多いです。
そんな与那国島でおすすめなのが、東埼と呼ばれる岬です。遮るものが何もない岬から眺める沖縄の海は絶景ですし、日の出が近づくにつれて少しずつ海と空の色が変わっていく様子は、眺めるだけでも癒されます。なお東埼の初日の出詣は、展望台側から参拝するのがおすすめです。