前回の記事で、一度は行ってみたい無人島についてお書きしましたが、今回はまだ行ったことのない島(有人島)についてお書きしたいと思います。沖縄の有人島はたくさんありますが、今回はあえて、私が名前を聞いたことがなかった島について調べ、書いてみました!
水納島(みんなじま/本島)
島の形がクロワッサンに似ていることから、「クロワッサンアイランド」と水納島は呼ばれており、0.5 km²・人口約40名の島です。
本部半島から定期便の高速船で15分ほどと行きやすく、橋を渡って行く離島より島気分が味わえそうです。
カラフルなビーチパラソルが特徴で、若い観光客の人気を集めています。シュノーケリングは、南部にある「カモメ岩」周辺がおすすめとのこと。
日帰りの海水浴でも十分に楽しめますが、泊まりで行けばビーチだけでなく島の散歩も楽しめるそうです。島の周囲は約4kmですので、散策にはピッタリ。ペンション・民宿があります。
水納ビーチなど北部の浜からは、メキシコのとんがり帽子「ソンブレロ」のような形の伊江島も楽しめます。
伊江島(いえじま)
伊江島には標高172mの三角にとがった形の山があり、島人はその山を「タッチュー」と呼んでいます。「タッチュー」は〝とがっている〟という意味です。
島人は、健康や航行の安全を、また豊作を祈るとき、自然とタッチューに手を合わせるそうです。そんな伊江島は、23km²・人口約4,720名の島です。
島にある湧出(ワジー)は、文字どおり湧き水が出る場所。昔から恵みの水として、島人が大切にしてきました。
現在はこの水で、ラム酒やソーダも作られているそうです。湧出の周辺は、断崖絶壁が連なり、美しい海の色とともに絶景を楽しむことができます。
伊江島は島での風景も素晴らしいですが、本島や水納島からの眺めもいいです。季節によっては本島の西海岸から、ちょうど山に日が沈む〝ダイヤモンドタッチュー〟を観ることができるとのことです。
交通は、本部半島本部港からフェリーで30分。ホテル・ペンション・民宿ゲストハウスあり。本島から日帰りも可能です。
粟国島(あぐにじま)
映画「ナビィの恋」は、平良とみ(故人)演じるおばぁの恋の物語。粟国島は、そのロケ地になった島です。「粟国」は、アワの産地だったことに由来します。
粟国島は、那覇空港から小型飛行機で25分、那覇の泊港からフェリーで130分。約8km²の島で、人口は約760人です。
ダイビングでは、ダイナミックな回遊魚の群れを見ることができるそうです。そして最近、海底遺跡らしきものが発見されて話題を呼んでいます。150種類もの鳥が観察され、コバルトブルーが美しいコルリや、胸のオレンジ色が鮮やかなミヤマヒタキなども見ることができます。
南西にある「筆ん崎」の断崖の上に広がる草原「マハナ」は、眺望が素晴らしく、天気がよければ東に本島、南に慶良間諸島、南西には渡名喜島、西に久米島が望めます。ホテル・民宿・ゲストハウスあり。日帰りも可能です。
渡名喜島(となきじま)
ジュラシックパークのような、切り立った岩山が印象的の渡名喜島。ほぼ全島と周辺の海が、県立自然公園に指定されています。
島の東側に「あがり浜」という白砂の美しいビーチがあり、防波堤の上からウミガメを見ることができます。山の展望台から見る海の景色も絶景。1~3月頃は、クジラの姿を見られることもあるそうです。
また、家並みも美しいそうです。家々は緑のフクギに囲まれ、赤い屋根の家がのぞきます。
道路は白い砂浜。フクギは落ち葉など掃除がたいへんですが、道はいつもきれいに掃き清められており、それは島の人々が早朝に掃除をしているからだそうです。道には島のほうきが備えられているそうで、そんな人々の姿と美しい集落は、重要伝統的建造物群保存地区にも指定されています。
なお渡名喜島へは、那覇の泊港からフェリーで105~135分。約4km²の島で、人口は約400人、民宿あり。4~10月は日帰りも可能だそうです。
浜比嘉島(はまひがじま)
本島東側の与勝半島から、海中道路を通って平安座島(へんざじま)に入り、浜比嘉大橋を渡ると、そこは琉球の祖である女神アマミキョと男神シネリキョがすんだといわれている浜比嘉島があります。(那覇市街から車で約60分)
パワースポットとして有名で、子宝に恵まれるという拝所や、子孫繁栄を願って祈る御嶽などがたくさんあります。
兼久(かねく)ビーチには、「ノッチ」と呼ばれる大きなきのこ岩があります。満潮時の波が少しずつ岩を削って、こんな形になったそうです。浜比嘉島は、平安座島、宮城島、伊計島と橋や道路でつながっているため、ドライブするのも楽しそうです。
なお浜比嘉島は約2km²の島で、人口は約500人。ホテル・ペンション・民宿・ゲストハウスありで、本島から日帰りも可能です。
津堅島(つけんじま)
本島の東に浮かぶ津堅島は、別名「キャロット愛ランド」。甘みが強くておいしいにんじんの産地なのです。
島人は、半農半漁。周囲7kmと小さな島ですが、1kmも続く「トマイ浜ビーチ」とサンゴ礁、そして素朴な島人が魅力です。青い海に白い砂浜、そこにパイナップルに似た「アダン」が彩りを添えています。
なお津堅島への行き方は、本島与勝半島の平敷屋港から高速船で15分、フェリーで30分。旅館・民宿ありで、日帰りも可能。約2km²の島で、人口は約480人。
奥武島(おうじま/本島南部)
奥武島は、本島から橋で渡れる離島です。天ぷらが有名で、魚やもずく、アーサ(ヒトエグサ)などをおやつに買っていく人も多いそう。トビイカ干しも、この島の風物詩です。
奥武島は、那覇市街から車で約40分。本島南部から「奥武橋」を渡ります。約0.2km²の島で、人口データなし。民宿・ゲストハウスがあり、本島からの日帰りも可能です。
阿嘉島(あかしま)
阿嘉島は、ダイバーに人気の島です。シュノーケリングでもたくさんの魚に会えます。慶良間諸島の中では、あまり観光地化されていないスポットのため、ありのままの自然を満喫できます。とくに夕景の美しい「ヒズシビーチ」や「クシバルビーチ」がおすすめとのこと。
海だけでなく、森も豊かなのが特徴です。山も多いので、山頂からの眺めも素晴らしいです。夜はナイトツアーもおすすめ。満天の星の光に包まれたり、港で海水をかき混ぜて宝石のような夜光虫を見たり、さまざまなツアーがあります。
慶留間島(げるまじま)、外地島(ふかじしま)と橋でつながっているので、レンタカーやレンタサイクルで3島を楽しむことができます。
なお阿嘉島は、約4km²・人口約260人の島で、那覇の泊港から阿嘉島まで高速船で50分、フェリーで90分です。ホテル・ペンション・民宿ありで、日帰りも可能です。
水納島(宮古)
水納島は、数ある沖縄の離島の中でも、最も行くのが困難な島。
最初にご紹介した水納島と同じ名前ですが、こちらは宮古列島の島です。多良間島の北8kmくらいのところにありますが、定期便がないため、水納島に渡るためには船を個人的に頼まなければなりません。
かつては200人以上が住む島でしたが、台風の被害が大きいため、宮古島への移住計画が進みました。島中に、牛やヤギが放牧されています。商店はないので、もし訪れるなら食料を持参する必要があります。
サンゴ礁がとびきり美しく、人の手が入らない豊かな自然の小さな島が、南の海に浮かんでいるのです。水納島は約2km²・人口約5人で、宿泊施設はない模様。
鳩間島(はとまじま)
「米を満載し なんと嬉しいことよ 粟も満載し 見事なことよ」と唄う島唄『鳩間節』があります。琉球王朝時代、水田のない鳩間島の島人は、西表島へ渡って稲を作ったそうです。これは、収穫した稲を積んで島に帰る、喜びを唄っています。
鳩間島は、西表島の北約7kmに浮かぶ島。周囲はわずか4kmたらず。面積は約1km²、現在は60人ほどが暮らしています。
かつて廃校の危機にあった島の小学校を救うため、島人が里親になり島の外から子どもを預かって学校を存続させました。そのことを題材にしたドラマ「瑠璃の島」のロケ地にもなったことで、観光客が増えたそうです。
ビーチは港のすぐ横にあるにも関わらず、素晴らしく美しく、たくさんの魚に会えますが、そんな島はほかになかなかないそうです。
鳩間島までは、石垣島の離島ターミナルから高速船で40~55分、フェリーで100分。西表島の上原港からは、高速船で10~15分です。民宿・ゲストハウスありで、石垣島と西表島から日帰りも可能です。
今回記事を書くために調べていると、まだまだ知らない島があるのだと実感しました。最後までお読みいただきありがとうございました!