紅型(びんがた)とは沖縄の伝統工芸です。「紅」は赤一色ではなく、色の総称で、「型」はいろいろな模様のことで、型を布に重ねて色をつけます。その「びんがたのワークショップ」に参加してきました。
沖縄県博物館で定期的に開催されるふれあい体験教室
沖縄県博物館のふれあい体験室では、3か月ごとにテーマを変えて、様々なワークショップを開催しています。1月~3月は「びんがたデザインのワークショップ」でしたので、イベント最終日に娘と参加してきました。なかなかのにぎわいで、親子で参加されている人が多かったですね。
ちなみに4月~6月は「ふれたい博士のてづくりおもちゃ」の体験教室が開催されています。現在開催中の体験教室の詳細は以下の通りです。
ふれたい博士のてづくりおもちゃ- 場所:沖縄県立博物館・美術館1Fエントランスホール
- 受付:当日先着40人(各回定員10人)※9:00から、ふれあい体験室にて全ての回の受付をはじめます。
- 対象:小さなお子さんから大人まで※5才以下は、大人と一緒にご参加ください
- 参加費:各回100円
- 主催・お問合せ:沖縄県立博物館・美術館指定管理者(一財)沖縄美ら島財団 Tel:098-941-8200
- 内容:マーニーやアダンの葉でつくった昔ののてづくりおもちゃを作ります。
- 開催日時:4月~6月の毎週土曜日。1回目10:00/2回目10:30/3回目11:00/4回目11:30/ ※各回30分
どのテーマの時でも、子供でも出来る内容ですが、大人が参加しても楽しいイベントです。ふれあい体験室で申し込みをしたら、ロビーでさっそく作業に取り掛かりましょう。
紅型模様のスタンプを押してオリジナル巾着をつくろう
バックか巾着を選べるので、娘は巾着を選びました。紅型模様のスタンプは桜、梅、城、鳥、松など様々です。インクは赤、オレンジ、緑、青、紫があり、スタンプにインクを付けて、布に押します。
最初に大きいスタンプを押してから小さい方を押す方がバランスが取れるようです。
先にレイアウトを考えたほうが良いかも。簡単なので、5才くらいの子供でも出来ます。出来上がったら、自分が押したスタンプが何の模様だったか、カードで確認します。
作品の名前を付けましょう。「材質+生地の色+模様を並べます+巾着」となるので、娘のは「木綿白地桜梅松巾着」と言ったところでしょうか。
このワークショップは博物館の展示物や沖縄の文化に関心を持ってもらう導入の役割をしています。
紅型の模様
紅型の模様は季節感を意識していないものが多いそうです。古典柄は鳳凰や龍、雪輪、鶴など沖縄的でないものもあって、これは中国や本土の影響を受けたからだと言われています。
そこへパイナップルやデイゴなどの沖縄の自然が取り入れられていて、いろいろな模様があります。紅型の模様は”こうでなくちゃ”という決まりがないようで、沖縄のおおらかさを感じますね。
紅型のデザインは様々に活用されています
紅型は着物や帯だけでなく、様々なものにデザインが取り入れられています。普段から着物を着る人は少なくなったでしょうけれど、アロハ風のシャツ、のれん、壁掛け、財布やバックなどの小物にも使われているので、これなら普段使いも出来ますね。
かりゆしウェアのデザインにも使われていて、暑い時期のビジネスウェアとして多くの人が着ています。紅型を伝統工芸品とかお土産用としてしまうのではなく、沖縄の人も普段からふれているのはとても良いと思います。
カラフルな色合いと花や鳥などをモチーフにした模様は、沖縄の明るい太陽にぴったりだからではないでしょうか。
紅型デザインコンテストもあります
琉球銀行が主催の「りゅうぎん紅型デザインコンテスト」が毎年開催されています。これは紅型の振興と若手工芸家の育成、紅型デザインの新しい領域を追求することが目的になっています。応募作品は展示会で発表されるとともに、入賞作品は琉球銀行のカレンダーや通帳、広報物などに活用されているそうです。私の使っている通帳も紅型デザインです。これにはそういう意味があったんですねー。
紅型のワークショップに参加することで、紅型について関心を持ちました。伝統工芸をお土産用品にしてしまうのではなく、日常の中でふれていきたいと思いました。