おいしいものが大好きな島人です。今日は那覇の天久にある「Le Cuip」でパンを買ってみたので、ご紹介します。
Le Cuipはこんなお店
店名のLe Cuip(ル・キュイップ)とは、フランス語で「焼く」という意味の「cuire(キュイール)」に菓子職人を意味する「patissier(パティシエール)」のPを語尾に付けた造語から付けられました。オーナーは石垣島でパンのお店を経営していましたが、2015年に那覇の天久(あめく)に移転されました。
オーナーの書いているFacebookを覗いてみると、パンの開発裏話からお店のことなどの心情がいいのか?って思うほど、ありのままに吐露されていたので、オーナーは職人気質の方なのかなと私は考えてしまって、ちょっと緊張しながらお店のドアを開けました。
ドアを開けると、いきなりパンの作業場が目に飛び込んできます。男性オーナーと女性が一心不乱に作業をされていて、パン屋さんに来たというより、パン工場に迷い込んでしまったような錯覚に陥りました。するとオーナーと目があって、「いらっしゃいませ」と言って下さいました。黒ぶちメガネの奥の目が、はにかんだように微笑んでいたので、ホッとしました。ドアの右手に棚があって、たくさんのパンが並んでいます。
食事系のパンもありますし、甘いパンもあります。品選びに迷いますね。
サンドイッチ
ショーケースにはサンドイッチも並んでいました。カンパーニュ系のハードなパンにパストラミなどがサンドされています。
ショーケースの隣りにはコーヒーマシーンもあって、1杯100円です。オフィスでのランチやドライブのお供に良さそうですね。すぐ近くに公園もあるので、そちらで食べてもいいですし、ビーチへ持って行って食べるのも素敵です。
パストラミサンド(450円・税込み)
以前から気になっていたサンドイッチを食べてみました。
ハードなフランパンにパストラミがたっぷり入っていて、お肉の旨味がたっぷり味わえます。玉ねぎもたっぷりです。玉ねぎは生じゃなくて、マリネしてあるので、辛みが抑えられていて良いですね。ソースがパンと パストラミをうまく繋いでいます。ピリッと効いたコショウがたまりません。どこをかじってもパンとパストラミを味わえるのが、とてもうれしいです。
オーナーは口の中に広がる味のバランスも考えているそうなので、計算された食材達が口いっぱいに広がります。ホントにボリュームたっぷりで、お腹いっぱいになります。ただ、思ったよりパンがハードだったので、歯に不安のある方はご注意ください。
ケーキもあります
レジの隣りのガラスケースにはケーキも並んでいます。2019年の3月からケーキも並ぶようになりました。
カットケーキの種類も豊富で、シュークリーム、タルトフレーズ、ロールケーキ、マカロンシュープリーズ、などなど。400円くらいからあります。
Le Cuipのケーキは、宝石のようにひとつひとつが輝いていて、世界観があるように思えました。絵を描くように美しくデコレーションされているケーキの数々。
正統派のケーキで、奇抜ではないけれど、オーナーにしか作れないケーキだと思いました。ケーキはパンと違った技術や発想が必要だと思われるので、オーナーはとても繊細な方なんだと思います。
Le Cuipのパンの実食です
Le Cuipはテイクアウトのお店です。パンによって焼き時間が異なりますので、時間帯によって品ぞろえが変わります。
クリームパン(160円税込み)
ちょっと色黒な感じのする焼き上がりの丸いクリームパンです。食べてみてびっくりです。カスタードクリームは濃厚で、まるでプリンを食べているような食感です。こんなクリームパン食べたことがありません!ローストしたくるみがトッピングになっているのは珍しいと思いますが、カスタードクリームによく合っていました。誰でも食べたらハマる味だと思います。
あんバター(180円税込み)
Facebookで開発秘話が語られていたので、気になって購入しました。ハードなパンにあんことバターとミルククリームがサンドされています。
オーナーは素材の組み合わせだけでなく、食べた時の口の中に広がる味のバランスにも心を砕いたそうです。そうなるとパンをちぎって食べる人とかぶりつく人では味わいが違うということでしょうか?あんバターはハードなタイプのパンなので、かぶりついて食べます。ひと口目に口の中に入るあんこの量も計算されているってことなのですね。パンって奥が深いですね!
口の中に広がるあんことバターとミルククリームとパンの絶妙なバランス!あんこがたっぷりですが、バターとミルククリームがしつこくないので、ペロッと食べられます。ただの洋風あんぱんではありませんよ!
メロンパン
ビスケット生地にはメロンの風味がします。分厚いビスケット生地なので食べ応え十分です。中のパンはふわふわで、表面にお砂糖がたくさん振りかけられていて、幸せな気分になります。
パン・オ・レザン(200円税込み)
私はパン・オ・レザンが好きなのですが、作っているパン屋さんが少ないです。
こちらのパン・オ・レザンはさくさくのパイ生地に、これでもか!ってくらいたくさんのレーズンが入っています。そのレーズンもひと手間かけてあるので、ふっくらしていて、カスタードとパイ生地とのハーモニーが素晴らしいです。たっぷりした大きさも良いですね。
パン・オ・ショコラ(200円・税込み)
サクサクのクロワッサン生地は空気をたっぷり含んでいるので、バターが使われていますが、重くないです。発酵バターを使っているからでしょうか?きっと混ぜ方にも秘訣があるんでしょうね。クロワッサン生地の中にフランス産の甘いチョコレートが入っています。生地とチョコレートの一体感があって、おいしいです。
贅沢を言えば、ほんのりビターチョコの大人のパン・オ・ショコラもあると嬉しいです。ル・キュイップは、ホントにいろいろおいしいので、わがままになってきました。
Le Cuipのパンは王道ではあるけれど、オーナーにしか作れないパンだと思いました。奇をてらい過ぎるとただの自己満足になってしまいますから、加減が難しいのだと思います。儲けという面では厳しいのかもしれませんが、現状に満足せずにトライをし続けているので、満足度の高いパンに仕上がっているのだと思います。
食事系のパン
食事系のパンも美味しそうなパンが色々あって悩みます。。今回は「こちら焼きたてです」と案内されたパンを選んでみました。
「ガレット・ポンムド・テール」(180円税込み)
ポップにグラタンドフィノアというフランス料理をヒントに作りましたと紹介されていました。
紙袋にパンを入れて下さるのもいいですよね。アツアツのパンをビニール袋に入れると蒸気でパンがふにゃってなってしまうこともあるからです。
アツアツのパンを口に入れると、パンの上に、じゃがいもとベシャメルソースのグラタンがのっているのがわかります。じゃがいもはホクホク、ベシャメルソースはもう少し塩があってもいいかもしれませんが、優しい味で、じゃがいもとベシャメルソースとガーリックバターとチーズは文句なしの相性のよさです。満足度の高いおいしいパンで、きっと子供も好きな味だと思います。
「ベーコンエピ」(190円税込み)
オーソドックスなハードタイプのパンですが、お店によって味が違います。
Le Cuipのベーコンエピはパンが固過ぎなくていいです。しっかりしたベーコンがパンの端から端まで入っているのもうれしいですね。齧ったところにベーコンがないとさみしい印象になりますから。沖縄はベーコンのおいしいお店が多くて嬉しいです。これも豚肉文化の影響でしょうか。ブラックペッパーがピリッときいていておいしかったです。
塩パン(100円・税込み)
他のお店の塩パンはロールパンのような生地が多いですが、こちらはソフトフランスのような生地です。食感がたまりません。これはおいしい!
ほんのりした塩味が絶妙です。これ以上、塩が多くても少なくてもダメなんだろうなと思えます。店主さんの技術の高さがわかります。
そのまま食べてもいいし、温めても、食事と合わせてもいいでしょう。
どの飲み物とも合う、懐の深いパンと言えます。すごいなぁ。ひとつのパンでなんにでも合って、主役にも脇役にもなれるパンって、そうそうないですよね。リピ決定です!
Le Cuip基本情報
那覇新都心の楽市りうぼうのスポーツデポの裏手にあります。天久小学校のすぐそばです。お店のお隣にあるのはお店の駐車場ではありませんので、近隣のコインパーキングを探してください。
- 住所:那覇市天久2-2-28 101
- TEL:098-988-8099
- 営業時間:7時~19時
試験的に無休です
Le Cuipは試験的に無休です。交替で3人がお休みを取ることにしたので、マスターがお休みの月曜日はケーキはお休みで、パンだけの販売となります。
試験的なので、また変更になるかもしれません。研修や台風などで臨時休業することもあるので、お店のfacebookで確認してください。