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沖縄に来たら見たい食べたい島野菜の種類と料理

ハイサイ(こんにちは)、クイナ先生です。

南国沖縄には本土ではなかなかお目にかかれない「島野菜」が数多く存在します。

今では誰でも知っている「ゴーヤー」ですが、和名では「ツルレイシ」、または「ニガウリ」と言います。

このゴーヤーのように沖縄の強い日差しを受けて育った栄養満点の島野菜を今日は紹介します。

島野菜の事を知れば沖縄観光に来た際に、郷土料理を食べる楽しみがひとつ増えますよ。

島野菜の旬と料理

島野菜には元々沖縄で盛んに栽培されていたゴーヤーのような独特な野菜(今では九州南部でも栽培が盛ん)の他にも本土でも流通栽培している野菜があります。

雪の降らない沖縄では年中野菜や果物が収穫できるイメージがありますが、ご存じのように夏の沖縄は灼熱のような強い日差しと気温が続くため、基本的に葉野菜類は夏場に育ちにくい環境です。

四季の変化に乏しい沖縄ですが、その時期でしかお目にかかることのできない野菜もあり、旅行の際、季節に合わせてその時期にしか食べられない郷土料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。

では郷土料理として調理される島野菜を季節ごとに調理例も交えて紹介していきます。

主に冬の野菜

冬の野菜といえば一般的には白菜、春菊、ほうれん草などですが、沖縄では冬の代表的な野菜と言えば「田芋」です。

ターンム

田芋

「田芋」の事を方言で「ターンム」と言います。

ターンムは東南アジアを中心に広く分布しているタロイモの仲間です。

水田で栽培されることから「田芋」と呼ばれます。

また、子芋をたくさん付けることから、子孫繁栄の縁起物として、主にお正月に食べられる他、冷凍したものを4月の清明祭や8月の旧盆などで食されます。

揚げ物やターンムディンガク(田芋のでんがく)と言われる料理はある程度有名ですが、首里や那覇に伝わる「ドゥルワカシー」などは知る人ぞ知る郷土料理のひとつです。

ターンムディンガクは甘くとろみがあり、デザート代わりに楽しみます。

ターンムディンガク

チデーニク

島にんじん

「島にんじん」の事を方言で「チデーニク」と言います。

チデーは黄色、デーニクは大根の事で黄色い大根を意味します。(実際はにんじんですが)

一般的なオレンジ色の寸胴のにんじんとは異なり、細長く関西の金時にんじん(京にんじん)のように細長く黄色いにんじんです。

旬は12月~2月頃で、中城村という一部地域でしか栽培されていないことから、居酒屋等ではなかなかお目にかかれないかもしれません。

にんじんはカロテンが豊富ですが、チデーニクはカルシウムも豊富です。

県民の食卓ではブタのレバーと一緒に調理して滋養強壮の汁物として食されることが多いです。

主に春の野菜

冬から春のこの時期は野菜も育ちやすく、レタスやキャベツなどの葉野菜が旬になる頃です。

本土では見られない色鮮やかな葉野菜や居酒屋での定番メニューのひとつ、島らっきょうが出回ります。

島らっきょう

島らっきょう

島らっきょうは観光客から人気のある野菜のひとつでお酒のお供にピッタリなことから、居酒屋でも定番メニューです。

香りが強くほどよい辛味が食欲をそそります。

居酒屋などでは浅漬けや天ぷらにして頂くことができますが、家庭ではチャンプルーの具材のひとつとしても利用されています。

沖縄にいらしたら是非とも食べて欲しい一品です。

島らっきょう

ハンダマ

ハンダマ

「すいぜんじな」の事を方言で「ハンダマ」と言います。

この聞き慣れない野菜は温かい地域での栽培が向いていることから、本土では九州の南部を除き、ほとんど見ることがありません。

葉野菜ですが、葉の裏が鮮やかな紫色をしていて、ぱっと見は食欲をそそりません。(笑)

味噌汁に入れたり、炒め物として食べられることが多い野菜です。

フーチバー

「よもぎ」の事を方言で「フーチバー」と言います。

本土でも食されるよもぎですが、沖縄では病気の予防や、クセの強い素材の臭い消しとして調理されることが多く、「ヤギ汁」や「じゅうしぃ(おきなわ風炊き込みご飯)」、「沖縄そば」などと一緒に食べられています。

主に夏の野菜

沖縄の日差しに負けない夏野菜の代表格はご存じの「ゴーヤー」です。

夏場は高温になることから、沖縄では葉野菜がほぼ育たないため、沖縄の食卓でレタスやキャベツなどの常備葉野菜は、ほぼ本土から仕入れたものが流通しています。

一方でゴーヤーのように夏場が旬の野菜も郷土料理に上手に取り入れています。本土でも緑のカーテンとしても親しまれていますね。

ゴーヤー

ゴーヤー

ゴーヤーはビタミンCが豊富で、しかも通常は熱に弱いビタミンCですが、ゴーヤーのビタミンCは加熱しても壊れにくく、独特の苦みも胃腸を刺激して食欲増進の効果があることから、夏バテ防止にとシーズン時には週に2~3回以上は食される野菜です。

5月~8月にかけて旬で、最近ではハウス栽培も盛んになり年中食べられるようになりましたが、やはり冬場は色も少し薄くなり栄養価も下がるようです。

ゴーヤーチャンプルーが一般的ですが、ピクルスや天ぷらにしても美味しくいただけます。

また、そのまま搾ったゴーヤー汁にシロップとレモン果汁を入れて作ったゴーヤージュースも観光地で人気のメニューです。

ゴーヤーチャンプルー

ナーベーラー

ナーベーラー

「へちま」の事を方言で「ナーベーラー」と言います。

本土でへちまといえば、「垢すり」のイメージが強いと思いますが、沖縄では人気の食材です。

味噌汁に入れたり、ナーベーラーンブシー(へちまの味噌煮)として食されることが多い野菜です。

水分が多い野菜で、体を冷やす効果があることから夏場が旬の野菜です。

一説には「ナーベーラー」の方言は「鍋あらい」からきていると言われ、沖縄でも食べるだけでなく、垢すりやタワシとしても利用されていたようです。

ナーベーラーンブシー

シブイ

冬瓜

「冬瓜」の事を方言で「シブイ」と言います。

シブイの名前から渋い味がするのかと思いきや、90%以上は水分で出来ており、味は淡泊で料理のメインにはなりにくい野菜です。

また、和名の冬瓜から冬の野菜と勘違いされがちですが、実は夏が旬です。

夏に収穫しても常温で冬場まで保存できることから冬瓜と命名されたと言われています。

沖縄ではソーキ汁などの汁物の具材のひとつとして利用しています。

へちまと同様に体を冷やす効果があり、沖縄の夏を乗り切る野菜のひとつです。

大きさ故に保存場所に困ることから県民には意外と人気がないようです。(笑)

冬瓜

ウンチェー

ウンチェー

「えんさい」の事を方言で「ウンチェー」と言います。

えんさいはヒルガオ科の植物で朝顔やさつまいもの仲間で、朝顔に似た白い花を咲かせます。

カロテンやカリウム、食物繊維などが豊富でお腹の調子を整えたり、夏バテ防止として食されます。

ゆでた豚肉と一緒にいためた「ウンチェータシヤー(えんさいの炒め物)」やさっと茹でて細かく刻み、白和えなどの和え物としても人気があります。

ウンチェータシヤー

主に秋の野菜

秋と言えばじゃがいも、たまねぎ、さつまいもなどの根菜類が旬で沖縄でも紅芋が旬です。

外見からはさつまいもと見分けが付きにくいですが、切断すると濃い紫色をしています。

「さつまいも」の事を方言で「ンム」と言います。

さつまいもの原産は中国で、初めは中国から琉球へ伝わりました。

その後、薩摩を通じて日本全土に広まったことから、和名は「さつまいも」となりましたが、紅芋は実はさつまいもを戦後に品種改良したモノです。

紅芋の紫はワインと同じポリフェノールの一種であるアントシアニンです。

紅芋タルト

カンダバー

「さつまいもの葉」の事を方言で「カンダバー」と言います。

沖縄では芋だけでなく、その葉も食されています。

葉野菜が育たない夏から冬にかけて、貴重な葉野菜のひとつとして家庭料理に取り入れられてきました。

主に炒め物や味噌汁の具として重宝されますが、最近では品種改良して葉も茎も柔らかくサラダとしても食べやすい品種も流通しています。

フーチバーと並び、じゅうしぃの具材としても人気があります。

クワンソウ

クワンソウ

「萱草(かんぞう)」の事を方言で「クワンソウ」と言います。

クワンソウはユリ科の植物で夏から秋にかけてユリにそっくりなオレンジ色の花を咲かせます。(甘草とは違う植物です)

主に葉や茎を汁物やおひたしにして食されますが、花もおひたしや天ぷらにして食べられます。

別名「秋の忘れ草」といわれ、安眠の効果もあると言われています。

パパヤー

パパヤー

「パパイヤ」の事を方言で「パパヤー」と言います。

パパイヤはフルーツのイメージが強いですが、沖縄では黄色く熟する前に緑色のまま炒め物の素材として食されます。

非常に育てやすく、古くから民家の庭先で植えられて家庭菜園としても人気が高い野菜です。

ビタミンCやカリウムが豊富で、タンパク質を分解する酵素が含まれていることから、豚肉と一緒に煮込んだ汁にして食したり、千切りにして炒める「パパイヤイリチー(パパイヤの炒め煮)」が一般的です。

沖縄で季節の野菜料理を試してみよう

このように、ゴーヤーチャンプルー以外にも、沖縄独特の野菜や本土にある野菜でも独特の調理法で琉球料理や郷土料理(家庭料理)として今でも家庭で食されていますし、居酒屋などでも食べることができるメニューがたくさんあります。

本日紹介した野菜はまだまだ一例ですが、沖縄におこしの際は地元でとれる野菜や果物、それらを使ったメニューにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

それではまたお会いしましょう。

以上、クイナ先生でした。

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