沖縄は県外とは全く異なる風景が広がり、独特の文化があることが魅力です。離島へ行くとさらに異なる風景と独特の文化に驚かされることが多いです。たくさんある沖縄の離島のひとつ、波照間島をご紹介致します。
波照間島基本情報
はてるまの名前の由来は諸説ありますが、「果てのうるま」(うるまは琉球またはサンゴ礁の意味)で、波照間の文字は当て字であるとする説が有力です。名前のとおり、日本最南端の有人島で面積12.73km、人口515人の小さな島です。
波照間島へのアクセス
波照間島には空港があるのですが、2019年現在、航空便は就航していません。離島の航空路線は経営が厳しいようで、他の離島でも空港はあっても飛行機が飛んでいないところがいくつもあります。飛行機は乗るまでに手間も時間もかかることと、金額がとても高くなってしまうので利用者が少ないためだと考えられます。
波照間島へのアクセスは、石垣島から高速船で移動する方法しかありませんので以下のルートで向かいます。
- 新石垣空港からバスで石垣港離島ターミナルへ
- 石垣港離島ターミナルから高速船で波照間港へ
石垣島~波照間島への船便は1日3,4便(季節によって変わります)で料金は片道 大人3,610円ですが、航路の半分が外洋を通るため、悪天候で運休する頻度が高いです。
台風が発生すると島から離れていても、海が荒れて何日間も船が欠航してしまうことがあります。
そのため、県外から飛行機に乗って石垣島に到着しても、同じ日に波照間島へ移動するのはお勧めしません。石垣島に宿泊する予定になっていれば、もし波照間島への船が欠航しても石垣島に滞在することが可能ですが、いきなり波照間島での宿泊を予定してしまうと、船が欠航してしまった時にあわてて宿泊場所を探さなくてはならなくなってしまうからです。
波照間島の見どころ
波照間島の島内にはバスやタクシーはありませんので、レンタサイクルやレンタバイクを利用して、波照間島をまわってみましょう。
ニシ浜
真っ白なビーチが約1キロも続き、美しいエメラルドグリーンの海は他の海とは全く違う青さなので、”波照間ブルー”とも呼ばれています。ぼーっと眺めているだけでも至福の時が過ごせます。海水浴が楽しめるのはここだけです。
コート盛
コート盛は琉球王朝時代に作られた遠見台です。サンゴ石を積み上げて4mくらいの高さに作られています。4mって低すぎでしょうと思いますが、登ってみると周りに高いものがないので、広範囲が見渡せます。
琉球王朝時代は外国船などの不審船の来訪を監視し、異常を見つけた場合は烽火(ほうか:のろしのこと)をあげて知らせていたそうです。今でも残っているなんて、大切にされてきたことがわかりますね。
日本最南端の碑
最南端の「高那崎」の崖には、最南端の碑、波照間の碑、平和祈願の碑の3つが並んでいます。絶好の写真撮影スポットです。
星空観測タワー
最南端にある天文台で、日本で南十字星が一番よくみられる観測タワーです。天文マニアはもちろん、星空に詳しくなくてもプラネタリウムで説明を受けられますので、美しい星空の魅力が理解できるでしょう。
波照間島灯台
1959年に琉球王府によって建設された灯台は、海岸沿いではなくて内陸にあります。灯台の中には入れないようですが、灯台の周辺にはサトウキビ畑が広がっていてヤギもいる、のんびりした風景が味わえます。
波照間島のグルメ
波照間島にも飲食店や売店はありますが、臨時休業してしまうこともあります。特にランチは食べ損ねることも多いので、波照間島へ渡る前に日持ちのするカップ麺やパンなどを用意しておき、万が一、お店がどこも開いてなかった時に備えてください。開いていたら、並んでも食べたいお店をご紹介しましょう。
海畑(イーノー)
港ターミナル内にある沖縄そばのお店です。濃い目のスープと細麺、柔らかく煮込まれたソーキのバランスが良く、その味わいは波照間No.1とか八重山No.1とも言われています。
しかし、残念ながら海畑は閉業しております。1年と通して観光客が多い訳ではないので運営もなかなか厳しいのかもしれません。
パーラーみんぴか
ニシ浜から自転車で3分くらいのところにある「パーラーみんぴか」はふわふわの特大かき氷が有名なお店で、なかなか行きにくい波照間島の端にあるのに、ハイシーズンは行列も出来て、リピーターも多い人気の お店です。オープンテラスからはニシ浜も眺められるので、目も舌も大満足間違いなしです。
波照間島の宿泊
石垣島からなら日帰りも可能ですが、夕日や星空を眺めるために宿泊もオススメです。島内には13軒のペンションや民宿があります。事前に予約をして下さい。
ホテル選びのポイントとしては、送迎がついていたり、自転車の貸し出しがあると便利です。ゆったい&ラグーンは送迎と自転車の貸し出しサービスを行っています。
離島観光の注意
波照間島に限らず、離島観光には注意することがあります。旅行は非日常を味わうもので、ついハメをはずしがちになるので、ご注意ください。
- スケジュールには余裕を持つ
- 突然の悪天候で船が欠航する、お店が臨時休業することもあります。イライラすることなく、臨機応変に対応できるようなスケジュールを組み ましょう。
- ビーチから離れたところを水着で歩かない
- 島に住んでいる人にとって島は生活の場です。ビーチ以外では水着や露出の多い服で歩かないようにします。
- 必要なものは持って行く
- 島にコンビニはありません。必要なものは持って行きましょう。タオル、 歯ブラシ、パジャマ、薬、生理用品、電池などです。
- 水を大切に使う
- 離島ではほとんどの地域で水不足が深刻です。シャワーなど水を使い過ぎないように注意してください。
- 日焼け対策をする
- 冬でも晴れると日焼けします。日焼け止めを塗らないと間違いなくヤケドします。日焼け止めを買ってから沖縄に来てください。
ひとりまたは少人数で訪れるのがお勧めの島です。なにもない贅沢を満喫してくださいね。