小規模の醸造所で作られるビールをクラフトビールと言います。陽の長い沖縄では、軽くてゴクゴク飲めるビールに人気がありましたが、クラフトビールは”酔うためのビール”ではなく、”味わうためのビール”です。 じっくりクラフトビールを飲んでみようと、北谷(ちゃたん)にある「Beer Rize(ビアライゼ)」に伺いました。
Beer Rizeはこんなお店
Beer Rizeは沖縄県で作られるクラフトビールだけでなく、県外のクラフトビールの中から、オーナー自ら厳選したビールが飲めるお店です。
Beer Rizeのオーナーは、クラフトビール界ではとても有名な方で、”アニキ”的な存在です。オーナーは、とてもおいしいクラフトビールを飲んでから、クラフトビールに魅了され、おいしいクラフトビールを飲めるお店をオープンさせました。
クラフトビールにハマる方は面白い方が多く、「いろいろ飲んでみたい」と思うだけでなく、「おいしく飲めるお店を作る」「いっそ、クラフトビールを作る」といった行動に出る方が多いのです。
Beer Rizeのオーナーはカリスマ性のある、とても魅力的な方ですが、これは天性のものだけではないと思われます。オーナーは、クラフトビールをおいしく飲んでもらうための努力は惜しまないですし、クラフトビールで繋がった人々との縁を大切にしていて、そのブレのない姿勢が裏付けとなっていると思われます。努力を努力したと見せない、肩や肘に力の入っていない自然な姿が人々を引き付けるのだと思います。
Beer Rizeの店内の様子
ガラスのドアを開けて店内に入ると正面にレジと厨房があり、L字型にカウンター席があります。ドアの右側はハイチェアのテーブル席、左側にはテーブル席が5つ程あります。
テレビのある部屋はダーツもあって、タバコや葉巻(お店にも置いてある)を楽しむことが出来ます。
基地にも近い北谷の土地柄、お客様の大半は外国の方で、スタッフの方はみなさん英語が堪能です。いいなぁ。
Beer Rizeでクラフトビールを飲んでみました
Beer Rizeでは毎日11種類のクラフトビールを飲むことが出来ます。日によってラインナップは変わって、私が伺った日のラインナップはこちらです。
なにを選んだらいいか迷ったら、スタッフの方に聞いてみてくださいね。丁寧に教えてくださいます。
日本の大手メーカーのビールは冷やした方がおいしいので、居酒屋などに行くとジョッキまで冷やしてあることが多いですね。
実は本来のビールはそこまで冷やす必要がないので、冷やし過ぎていることが多いそうです。そのためクラフトビールのお店では、グラスが冷やしてあることはありません。ものによっては、ぬるくなってもおいしく、むしろ常温のほうがおいしいものもあるとか。つまりはゆっくり飲んでもおいしさが損なわれないということなので、お酒が強くない私にぴったりと言えます(笑)
レモンミルクシェイクIPA (800円・税別)
ビールなのにミルクと言う名前が入っているのは乳糖が入っているからだそうです。レモンのような黄色い色で飲んでみるとホントにレモンの味がして爽やかな印象のビールです。
アメリカンペールエール (700円・税別)
本日開栓と紹介があったので注文してみました。 ホップの味はしますが苦みが強くないので、思っているよりスッキリと飲めました。ほんのりマスカットのような味・・・ってオーナーに言われるまで気が付きませんでした。スノーブロンシュ (700円・税別)
スタッフの方に勧めていただいたので注文してみました。はっきりとオレンジピールの香りが感じられます。クラフトビールは香りも千差万別とのことですが、私はなかなか香りの違いまでわからないのですが、これはハッキリしていました。尖っていない酸味なので、すっきり爽やかに飲めました。
伊勢角麦酒/アメリカンペールエール(750円・税別)
以前、このブルワリーの作る他のIPAを飲んだことがあります。遊び心のあるIPAと言う印象を覚えていたので、注文してみました。
こちらはアメリカンペールエールなので、醸造方法が異なります。
麦芽の香ばしさとホップの苦みも感じられて、飲みごたえがありますが喉ごしがいいんです。なんだか矛盾しているような気もしますが、ちゃんとどっちも感じられます。アルコール度数が高くないのも飲みやすさの 一因かもしれません。
スワンレイクビール/アンバーエール(700円・税別)
麦芽の香ばしさとホップの苦みのバランスがいいです。私は香ばしさが感じられるビールが好きなので、とてもおいしく頂きました。苦みがそこまで強くないので、後に響きません。あまり味の強いビールを飲んでしまうと次のビールに影響してしまいます。飲む順番に決まりはないですが、自分が味を感じやすい順に飲むといいと思います。
新潟のブルワリーなので、スワンレイクビールと言う名前だそうです。ビールの原料は麦とホップと水と酵母ですが、その地域によって水の味は異なりますし、気候や天候も異なります。きっと新潟の空気感も詰まったビールなのですね。
ウエストコーストブルーイング/ウエストコーストIPA(850円・税別)
ひと口飲んでみると口いっぱいにフレッシュなシトラスの味と香りが広がります。さわやかでほんのりした自然の甘みです。甘過ぎるとビアカクテルみたいになってしまいますが、ほんのりなのでちゃんとビールの味がして、IPAならではのおいしい苦みが感じられます。
ほかのブルワリーもいろいろなフルーツを使ったビールを作っていますが、全部味が違います。面白いですね。いろいろ飲んでみると、私はあんまりフルーティさが前面に出ているのが好きではないことがわかりました。ほんのりくらいが好きです。
Beer Rizeのフードメニュー
Beer Rizeのフードメニューはたくさんあるので、一部を紹介しましょう。
クラフトビールは食事を楽しみながら飲むのがオススメで、ビールとフードでお互いの良いところが引き出されることを”マリアージュ”と言います。メニューにもオススメの組み合わせが紹介されていますが、私だけのマリアージュももちろんOKです。
いろんなビールといろんなフードを組み合わせると楽しいので、出来れば友人・知人と一緒に行って、シェアして食べるのがオススメです。
ケイジャンごぼうスティック(350円・税別)
固そうに見えますが、固くありませんでした。ごぼうを柔らかく下茹でしてからカリっと揚げて、ケイジャンらしくスパイシーな味付けになっています。ケイジャンって初めて食べましたが、病みつきになる味で、ビールとの相性もバッチリです。
ホットジャンキーポテト(800円・税別)
網目状にカットしたポテトを揚げて、ひき肉の入ったスパイシーなソースと混ぜてあります。これぞアメリカのジャンクフード!って感じがしました。でも、丁寧に作ってありますので、大雑把な味はしません。こちらも病みつきになる、ビールがどんどん飲めちゃう味です。
粗挽きソーセージ (500円・税別)
自家製のソーセージは、ナイフを入れると肉汁があふれます。しっかりしたお肉の旨味も感じられて、自信作であることがよくわかりました。添えられたザワークラフトがとてもおいしい!酸っぱすぎないので、添え物でも手を抜かずに丁寧に作られたことが伝わります。
クラフトビールの種類も様々でフードとの相性も絶対はないのでしょう。となると、クラフトビールの楽しみ方は無限大なのですね。これからもいろいろと飲んで楽しんでみたいと思いました。
Beer Rizeへのアクセス
那覇方面から58号線を北上し、浜川交差点を左折、浜川小学校の斜め向かいです。
- 住所:沖縄県中頭郡北谷町宮城1-464-1F
- TEL:098-911-2278
- 営業時間:17:00~ FOOD L.O 23:00 DRINK L.O 23:45
- 定休日:月曜日
- 駐車場:お店の前に2台停められます。飲酒運転はNGです。タクシーや代行の手配もスタッフにご相談ください。